機材から見たロッコ・プレスティア

このコラムでの私のベース話、ちょいとマニアックな傾向があるので一般ウケしないものの、どうやら一部のコアな方に需要があるようですので、昨日に引き続き、ベースの話。


御本家Tower of Powerのベーシスト・フランシス　ロッコ　プレスティアの機材の話です。

当コラムで最近よく登場するロッコ氏

ロッコの使っているベースは、基本的にフェンダーのプレシジョンベース（プレシジョンベースが何か？っていうのはコチラから→http://thriveonpraise.blogspot.jp/2015/02/blog-post_10.html）と言われていますが、最近は、LTDというブランドから出てるロッコ監修のベース↓

http://www.espguitars.co.jp/ltd/RB-1004BM.html

こんなベース。

と同型のモノを使っているようですね。

各種最近の動画を見る限り、ベースヘッドは基本的にこの形で、後はピックアップガードが付いているものだったり、コントロールノブが３つのものだったり、３本ぐらいを使い分けていると感じます。

基本的に、杢目のしっかりしたベースを好んで使っていらっしゃるような気が・・・・・・

っというか、ロッコさんは確かにベース界では巨人の一人なんですが、いかんせん渋めのベーシストに分類されるので、機材に関しては言及されることがあんまりないんですよね・・・・・・

ビリー・シーンやスティーヴ・ハリス等のHR/HM系、ジャコパスとかの伝説系・フュージョン系の各高名なベーシストなんてググればすぐ出てくるのに（汗

ちなみに、現在使用頻度の高いLTD型ですが、ロッコ自体が元々フェンダーのPB使っているだけあって、ボディバランス等が完全にPBですね。

そんでもってこのLTD、どんなブランドかって言うと、ESPという日本の楽器製造メーカー（http://www.espguitars.co.jp/index2.html）の一ブランドで、ESP本家の廉価版という位置づけ。どっちかって言うとHR/HM系のイメージです。

ESP自体が日本の楽器製造メーカーの雄みたいなところがあって、割りとブランド力があるメーカー。国内外のミュージシャンがそのモデルを使用しています。


（ただ、あまりに多く出回っているせいか、中古市場では値崩れが激しい。ESPの楽器が欲しいなら、とりあえず中古に目をつけるとお財布にやさしいです。）

そんでもってLTDは廉価版ブランドと言いますが、ESPの方針としてベースはアジア諸国への外注ではなくて日本産のようで（ギターは結構アジア諸国に外注している）、作りは確か・ライブやレコーディングでもしっかり使えるモノを世に送り出しています。

よく「ロッコは今の音と昔の音がぜんぜん違う」と言う人がいますが、機器の進化だけではなく、使う楽器を変えたという点も大きいかもしれません。

フェンダーとESPでは全く違いますからねえ。

で、ロッコさんの使うエフェクター類ですが・・・・・・・・

これが何もない。

公式HP（http://www.towerofpower.com/）にライブ動画あるんですが、エフェクター類が置いてある形跡がありません。

ラック式のエフェクターじゃねーの？っと言われる方もいますが、そうだとしてもフットスイッチぐらい置いてあるはず。

それが何も置いてありません。

鬼のアンプ直結です。

きっと、エフェクターいらないプレイヤーなんですね。

先日のコラムにも

「ベーシストにエフェクターがいるのか？と言われたら、それはプレイスタイルやらやってる音楽のジャンル次第としか言えないんですが、実際なくても困らないケースの方が大半です。」

と記しましたが、まさにその通りの事を実践していらっしゃいます。



で、その直結されたアンプは多分T.C.electronic(http://www.tcgroup-japan.com/TCE/)ですね。

どうやらシグネチャーモデルがあって、それを使用しているようです。


そのアンプのハイ強調のイコライジングであの音を出しているのかと。





（最近気がついたのだけど、ロッコのようなミュート奏法をする場合、普通のイコライジングだとアンサンブルにベース音が埋もれて全く存在感のないベースラインとなる。

だから、歪なほどハイを上げて、ちょい強めに弾くとあの音が出る・・・・・はず。

しかしながら、軽いタッチで音を埋め尽くす私の弾き方とは全く異なるし、ロッコ奏法に傾倒すると、他のバンドを演る時に影響が出そうなので、私は力を入れるのではなく引っ掛けるようにして空ピックを多めに入れて弾いている。）


まあ、個人的にT.C.electronicのアンプは残念な事に使ったことがないのでその特性はわかりませんが、見た感じは取り回しやすそうなイメージですね。

っていうか、私は普通のオーディオメーカーだと思っていました（滝汗





ロッコさん、一般的にベーシストの中でもその機材はシンプルで、まさに己の指だけで音を奏でると言ったところでしょうか。

楽器もシンプル・エフェクター類に頼らずに指先だけであの独特の音を出すというところでしょうね。






漢やな。







調べてみたら驚いたロッコ・プレスティア。

体調も良いようですので、また日本に来てコアなファンの前でブイブイ言わせて欲しいですねハイ。