ロッコの話 2 その奏法

昨日の続き。


フランシス ロッコ プレスティア


前回は、TOWER OF POWERのベーシスト・ロッコ プレスティアがいかに個性的なベーシストかという事を説明するため、一般的なベースの弾き方を説明しましたが・・・・・何が個性的なのか色々説明します。


まず、出音としては、俗に言う”普通の音”です。

ミドル域を強調した音作りをしていると感じますが
(ベースの場合、音の輪郭をはっきりさせるに、低高音を絞ってミドルを上げると言う手法がよく取られます。高名なビリー・シーンもそう言った手法で音作りをしていると雑誌で読んだし、江川ほーじんはそこにコンプレッサではなくオーバードライブかまして粒を揃えるという荒業を使ってるとビデオで見たり、何にしても一般的です。)似たような音は至るところで聞けます。


ステージングも派手ではありません。存在感はありますが。


ではその特徴はなにか?と言うところですが、ベースラインを聞いてみると、明らかに普通のベースとは違うと気が付く人が多いと思います。


「クプクプした音」とか「独特のミュート奏法」と言う言われ方をしますが、

空間を埋め尽くす圧倒的手数&ベースを打楽器として使用している

というのが私の感想です。

そして、先回言及した「ベーシストは人間工学に基づいた垂直移動」と言う点が全く当てはまらない平行移動と言えます。


どんなもんか?と言うと


https://www.youtube.com/watch?v=puY2_cRLMbQ


こんな感じ。ベースはご本人様です。


(なんかうちのドラマー・Miura氏が喜びそうな動画やな(汗))


ちなみに、

https://www.youtube.com/watch?v=IjS9Y-T589g

ベースに革命を起こしたと言われ、通常の運指の基本形と思われるジャコ・パストリアスの弾き方と比べると際立って横移動が多いです。



実は横移動が多いのも理由があって、


ロッコはフレット上の押弦が基本的に人差し指と中指だけ(オクターブ使う時にかろうじて小指を使う程度)で、他の指は常に弦に軽く触れながらミュートをかけているという形になります。

これも先日言及した1フレット1フィンガーの基本からも完全に逸脱。


何しろ普通にベース弾くのとは全く違う常識範疇外の奏法を使っているのです。



これがロッコの音を特徴付けるミュート奏法で、あるプロベーシストに聞いてみたら、中々習得できないという難易度Sランクと言われる高等技術だそうで・・・・・・

働くバンドマンの私には修得する時間がなさそうです。


何しろ軽く触れないとただのゴーストノート(実音にならない打撃音)になっちゃうし、軽すぎると今度は変な倍音が入ったりすることがあって本気でイライラしますよコレ。


微妙なタッチが必要になります。


とにかく出来ねえ・・・・・・・・・・




そんなわけで、私はこの人のフレーズを弾く時に、右手の指が指板に対して垂直に入るように構え、一音ずつスタッカートかける&ゴーストノートを多用するという方法で、なんとなくそれっぽく聞こえるように弾いてますが、知ってる人にしてみたら別物ですからね。

あの音はやっぱりロッコと同じやり方しないと出ないなあ(滝汗)







そんなわけで、ベーシスト・ロッコ プレスティアの特徴(サウンド・奏法)の話でした。






次回は週明け月曜日、12月にの頭に告知したのに誰も何も教えてくれなかった北名古屋市特集やります。


自分で調べたさ(涙





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